肛門の中の粘膜の静脈が腫れたり、静脈周囲の組織が緩んでできたものです。
以下の3つに分類されます。
肛門の外側の静脈に血栓(血のかたまり)を形成したもの。
Ⅰ度 | 肛門の奥の粘膜の静脈が腫れたもの。 |
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Ⅱ度 | 内痔核が排便時に脱出するが、自然に戻るもの。 |
Ⅲ度 | 排便時に脱出し、指で押し込まないと戻らないもの。 |
Ⅳ度 | 常に脱出しており、押し込んでも戻らないもの。 |
内痔核が出たままになり、急激に腫れたもの。
硬く太い便がでるため、肛門上皮に切り傷ができたもの。
裂肛を繰り返しているうちに肛門が狭くなり、太い便が出にくくなった状態のこと。
時期によって以下の2つに分類されます。
直腸と肛門の境目の小さなくぼみ(肛門小窩)に軟便が入って細菌感染をおこし、膿が溜まったもの。
肛門周囲膿瘍や直腸周囲膿瘍で溜まった膿が外に排出されて形成された、「膿の通るトンネルのような管」のこと。
痔核、裂肛、痔瘻などが慢性化して、直腸の分泌物が出るようになり、肛門の周りが刺激されてかぶれたもの。
大腸の粘膜が、いぼ状に盛り上がったもの(隆起)です。大部分は良性ですが、放置しておくとがん化することもあります。
無症状のことが多いのですが、ポリープが大きくなると便に血液が混じることがあります。
大腸の粘膜細胞から発生した良性腫瘍であるポリープの一部ががん化してできるものと、正常な粘膜から直接がんが発生する場合があります。
早期大腸がんの場合は自覚症状がほとんどありません。進行するに従って血便、便秘や下痢、便が細い、便が残っている感じがするなどの症状を伴います。
大腸の粘膜にのみ炎症を起こし、潰瘍やびらんが形成されます。下痢、血液や粘液や膿が混じった便が出るなどの症状を伴います。
消化管に潰瘍ができたり、粘膜が腫れたりします。口から肛門までの消化管の全ての部分におこりえます。腹痛、出血、下痢を起こすなどの症状を伴います。
小腸、大腸の運動および分泌機能の異常です。炎症や潰瘍などの病気がないにもかかわらず、下痢や便秘、腹痛、ガスが溜まるなどの症状を伴います。